DEAR again〜アイスクリスタルのやくそく
それ以来、ずうっと待っているのだと彼は言った。でもそんな話、信じられるわけがない。私の心を見透かしたかのように、彼はちょっと待っててと、部屋の奥の戸棚から小さな箱を取り出した。そして箱の蓋を開けて私に見せたのだ。
綺麗な青い光が見えた。手のひらに乗るぐらいの、青く神々しく光る透明な石。
「持ってみるかい」
返事などできなかった。唖然としている私の手を優しく取り、彼は箱の中の石をそっと載せた。
それは重さがなかった。羽のようにというより、存在していないかのように軽い。私の手の中でまるで生きているように青く青く脈打つ、重さのない透明な石。
もう信じるしかなかった。どんなに荒唐無稽に聞こえても、彼は真実を語っていると。そしてその一週間後のことだ。未曾有の大流星群がこの地に降り注いだ聖なる夜に、私が見守るなか、彼は旅立って行った。
綺麗な青い光が見えた。手のひらに乗るぐらいの、青く神々しく光る透明な石。
「持ってみるかい」
返事などできなかった。唖然としている私の手を優しく取り、彼は箱の中の石をそっと載せた。
それは重さがなかった。羽のようにというより、存在していないかのように軽い。私の手の中でまるで生きているように青く青く脈打つ、重さのない透明な石。
もう信じるしかなかった。どんなに荒唐無稽に聞こえても、彼は真実を語っていると。そしてその一週間後のことだ。未曾有の大流星群がこの地に降り注いだ聖なる夜に、私が見守るなか、彼は旅立って行った。