【完結】偽り夫婦の夫婦事情〜偽りの愛でも、幸せになれますか?〜
「そうなのか?……そういうのは、ママ友?って言うんだよな?」
「はい。友香里さん、すごく仲良くしてくれて……。子育てのこと何でも聞いてねって言ってくれるんです」
棗さんにも、友香里さんと仲良くなったことを話した。棗さんは不思議な顔をしていたけど、「そっか。でもまぁ、ママ友が出来たのはいいかもしれないな?」なんて言ってくれた。
「はい。本当にそう思います」
わたしはお味噌汁の味見をしながらそう言葉にした。
「あと、友香里さんが棗さんのこと応援してるって言ってましたよ?」
「そうなのか?」
「はい。……棗さんは、鷺ノ宮グループの期待の星ですね?」
「はははっ……。期待の星か。まぁ悪くはないな?」
棗そんはそう言って笑っていた。……棗ん、まんざらでもないって顔してる。
「はい。皆さんの期待に添えるように、頑張らないとですね?」
「……そうだな」
棗さんはわたしの所に来ると、優しく後ろから抱きしめてきた。