【完結】偽り夫婦の夫婦事情〜偽りの愛でも、幸せになれますか?〜
「ただいま、聖良」
「おかえりなさい。棗さん」
棗さんのカバンを受け取って、リビングに置いた。棗さんは手を洗うため洗面所へと行った。
そして服を着替えるため、寝室へと行った。その間わたしは、クリームシチューを温め直して、お皿に盛り付けた。ご飯とパンも用意して、食卓に並べた。
並べ終わった時、着替えた棗さんが出てきた。そしてそれを一言、「お、美味そう」そう言った。
「今日は食べたいと言っていた、クリームシチューにしました。ご飯とパンも用意したので、お好きなもので食べてください」
「ありがとう。食べよう、聖良」
「はい。いただきます」
「いただきます」
出来たてのクリームシチューを食べて、棗さんは嬉しそうに笑った。そして「美味い」そう言った。
「よかったです」
「パンとも相性がいいな。パンがまた美味い」
「はい。そうですよね」
「ああ。パンもまた美味い。あとサラダも、全部美味い」