政略結婚のはずが、極上旦那様に溺愛されています
「やーだ。意地悪するって言っただろ」
秋瀬くんが器用に唇で私のブラウスのボタンを外す。たったボタンひとつ分の解放感を得ただけで、心がぐらりと揺れた。
会社でするような、頭を撫でたりからかうような意地悪とは違う。秋瀬くんがしようとしているのは、明日ベッドから出られなくなってしまうような、危険で魅力的な意地悪だ。私ばかり翻弄されて、秋瀬くんはまた余裕の表情を見せるのだろう。そんなのは、ずるい。
「あ、秋瀬くんのこと、嫌いになる」
これ以上好きにはさせないぞ、と伝えたつもりが、まるで子供のような言い方になった。至近距離で私を見つめていた秋瀬くんが、ぱちぱちと瞬きをしてから笑う。
「俺は好きだからいいよ」
秋瀬くんが器用に唇で私のブラウスのボタンを外す。たったボタンひとつ分の解放感を得ただけで、心がぐらりと揺れた。
会社でするような、頭を撫でたりからかうような意地悪とは違う。秋瀬くんがしようとしているのは、明日ベッドから出られなくなってしまうような、危険で魅力的な意地悪だ。私ばかり翻弄されて、秋瀬くんはまた余裕の表情を見せるのだろう。そんなのは、ずるい。
「あ、秋瀬くんのこと、嫌いになる」
これ以上好きにはさせないぞ、と伝えたつもりが、まるで子供のような言い方になった。至近距離で私を見つめていた秋瀬くんが、ぱちぱちと瞬きをしてから笑う。
「俺は好きだからいいよ」