政略結婚のはずが、極上旦那様に溺愛されています
 最初から気づかれていたと知り、恥ずかしさにきゅっと身体を縮こまらせる。同時に、足の間に入ろうとする手を太ももできつく挟んで止めた。

「なかなか起きないから、このまま俺に好き放題されたいのかと思った」

 楽しそうに笑ってから、秋瀬くんはもうひと言付け加える。

「昨日の夜みたいに」

 また、背筋がぞくぞくと震える。

 いじめっ子気質の秋瀬くんは、ベッドの上だとその一面がさらにひどくなる。

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