政略結婚のはずが、極上旦那様に溺愛されています
 真白だけはどこの誰よりも俺を対等に見て、まっすぐに自分をさらけ出す。その理由は真白もまったく同じ境遇にあるからだろうが、本人の気質によるところも大きそうだ。

 俺が真白に勝ち続けている限り、彼女はいつまでも俺だけを目標に追いかけてくる。ほかの誰かにこのポジションは譲りたくない。真白が追いかけて、背中を見つめ続けるのは俺だけでいい。

「プレゼンが頑張れるようにキスしてやろうか?」

 真白の顎を指で持ち上げながら言うと、その顔がカッと赤くなった。

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