政略結婚のはずが、極上旦那様に溺愛されています
だったら結婚を進めなければよかったのに、と思うのは間違いではないはずだ。だけど私にそれを言う資格はない。二十八歳までに結婚する予定が、恋人すらいない状態で引き伸ばされていたのだから。
「本当に大丈夫だから。そうそう、秋瀬くんってお父さんのファンらしいよ。知ってた?」
露骨に話を逸らすと、父の声が弾む。
『へえ、光栄だなあ』
「知ってたのかと思った。秋瀬くんのデザインってお父さんの作るものに似てるし」
通話しながら会議室に到着し、ドアを開ける。秋瀬くんはまだ来ていないようだ。
「そろそろ休憩終わりだから切るね。お母さんによろしく伝えておいて」
『うん、今日も頑張るんだよ』
夕方になってから言うのもどうなのだろうと思いつつ、電話を切る。
「本当に大丈夫だから。そうそう、秋瀬くんってお父さんのファンらしいよ。知ってた?」
露骨に話を逸らすと、父の声が弾む。
『へえ、光栄だなあ』
「知ってたのかと思った。秋瀬くんのデザインってお父さんの作るものに似てるし」
通話しながら会議室に到着し、ドアを開ける。秋瀬くんはまだ来ていないようだ。
「そろそろ休憩終わりだから切るね。お母さんによろしく伝えておいて」
『うん、今日も頑張るんだよ』
夕方になってから言うのもどうなのだろうと思いつつ、電話を切る。