チャラい彼は、意外と一途
水族館
いちいち家に帰るのは面倒くさいから、制服のままデートをすることに。
「ふゆちゃん、どこ行きたい?」
「えっ、決めてないんですか?」
てっきり、決めているんだなって思ってたんだけど……
「いや、候補はあるよ」
「そうですか。じゃあ、その候補というのは?」
「水族館、映画館、プラネタリウムの3つ。どれがいい?」
どれもいいな。
さすが、佐野先輩。
女の子が喜びそうなところをよく知ってる。
「水族館がいいです」
「水族館ね。了解」
私は水族館を選んで、水族館に行くことが決定した。
「結構遠いから、ここから歩いていくと時間がかかるし、電車に乗っていこうか?」
「はい、そうですね」
そんなのいちいち許可を取らなくていいのに。
このデート?の主導権は、佐野先輩にあるんだから。
「決まり。今すぐ駅に行くよ」
駅に行って、まず切符を買う。
それを通して、電車が来るのを待った。
電車は数分後に来て、それに私達は乗り込む。
「ねぇ、ふゆちゃん」
「何ですか?」
「ふゆちゃんって、まだ湊君のことが好きなの?」
まさかの質問。