チャラい彼は、意外と一途
全然思ってるように聞こえない。
「君、つれないね。んー、僕としては紗奈ちゃんよりふゆちゃんの方がタイプかな」
私の方がタイプ……
その言葉に赤くなった。
私、こういう言葉に慣れてないから。
すぐ赤くなっちゃう。
「んー、その反応可愛いね。からかいたくなる」
私、からかわれてるんだ……
そう思ったら、なんだか腹が立ってくる。
「ふゆをからかわないでください。で、要件は何ですか?」
「ん?あぁ、特にないよ。ふゆちゃんに会いたいなぁーと思って来た」
にこっと笑いながら、衝撃な言葉を言った。
会いたいなぁって……そんなので来るの?
「来なくていいです。他の女の子の方に言ってください。どうせ、彼女がいるんですよね?」
「君、冷たいね。何で、僕はそんなに嫌われちゃってるの?」
「あなた、ふゆにキスしたんですよね?唇じゃないにしても、許せません」
「あぁ、それが理由か。うん、ふゆちゃんの泣き顔が可愛かったから」
「正気ですか?はっきり言って、キモイです。もうふゆに関わらないでください」
ありがとう、紗奈ちゃん。
はっきり言ってくれて。