チャラい彼は、意外と一途
否定してないし、そうなの……?
「佑都、俺に好きな子いるの知ってるんじゃないの?」
「まぁ、確かに知ってるけど」
「それでも嫉妬するなんて、佑都心狭すぎじゃない?」
「うるさいよ。っていうか、律に言われたくないんだけど」
軽く言い合いしてる先輩達の仲の良さを感じる。
佐野先輩も嫉妬するんだな……
なんか、嬉しい。
浮かれてた私は気づかなかった。
「好きな人いるんだ」
紗奈ちゃんがそう呟いて、曇った顔をしていたなんて。
「紗奈ちゃん、俺達は佑都とふゆちゃんの邪魔しないように2人で食べようか」
「あ、はい!私もそうしたいです!」
凍堂先輩の誘いに、紗奈ちゃんは笑顔で頷いた。
結局、私と佐野先輩の2人で食べる感じになるんだ。
嬉しいな……
「あいつ、ちゃっかり僕達のせいにしてるけど、自分が一緒に食べたいだけだよね」
凍堂先輩の方を見て、呆れ気味にそう言っていた。
まぁ、確かにそうかも。
でも、私達のせいにされても、2人で食べられるのは嬉しい。
「まぁ、いいじゃないですか。私達は2人で仲良く食べましょう?」
「ふっ、そうだね」