チャラい彼は、意外と一途
でも、それで悩んでるなんて意外だな……
凍堂先輩ってそういう悩みがありそうに見えないし。
普通に告白しそうだから。
「あ、着いたよ。ここだ」
目を向けてみると、たくさんの時計が並べてあって、明らかに時計屋だと分かる。
さまざまな時計が並んでいて、1人だと決めるのに時間がかかりそうなほどあった。
「佑都先輩ってどんなのがいいんですか?」
「あいつはだいたいシンプルなのを好むよ。飾った物があまり好きじゃないんだよな。だから、黒の時計とかがいいんじゃないかな。例えば、これとか」
指されたのは、確かにシンプルな時計。
なるほど、こういうのを選べばいいんだ……
凍堂先輩に来てもらってよかった。
「いいですね」
「他にもあるし、ふゆちゃんが選んであげてよ」
「はい」
じっくり見てたけど、まあまあ早く決めることができた。
黒のシンプルなデザイン。
でも、少しだけオシャレで、変わった機能がついてるんだ。
黒だから針は数字は白くて、光を受けるとその針や数字が綺麗に光るんだって。
面白い時計だよね。
他にもいろいろ機能がついてるみたいだし、喜んでくれるといいかぁ……