チャラい彼は、意外と一途
嫉妬深い……
そう聞いて思い出すのは、一緒に食べた時のこと。
もしかしたら、他のことでもしてるかもしれない。
そう思ったら、嬉しくなった。
佑都先輩に嫉妬してもらえる、その事実が。
好きだからこそ嬉しくなるんだよね。
それに、佑都先輩はだいたい余裕があるから。
「じゃあ、もう帰ろうか」
「そうですね」
「そうだ。送ってくよ?」
「別に大丈夫ですよ。暗くないですし、自分で帰れますから」
「そう。なら、いいんだけど。じゃあね、気をつけて」
「はい。さようなら。今日は本当にありがとうございました」
お礼の気持ちも込めて凍堂先輩に頭を下げてから、私は歩き出す。
その時、私は知らなかった。
私と凍堂先輩が一緒にいるところを見られてたなんて。
その子はとても悲しそうな顔で私達を見ていた……
今日は待ちに待ったクリスマスの日。
今日分の課題を早めに終わらせて、時を待つ。
ここを出るのは、3時30分にしよう。
ちょっと早いかもしれないけど、駅前は遠いから。
ただひたすら待っていると、3時になり着替え始めた。
うーん、何を着ていこうかな……?