チャラい彼は、意外と一途
「何がですか?」
「時計を贈り物として贈るのは、あなたの時間を束縛したいって意味があるんだよ」
その言葉に少し赤くなる。
「知ってますよ。凍堂先輩から聞きましたから。それを聞いて、時計にしたんです」
「えっ、そうなの?」
意外だったのか、ものすごく驚いたような顔をしている。
確かに知らなかったけど……
でも、本当に凍堂先輩に教えてもらってよかったよ。
「はい。私、佑都先輩が思っている以上に嫉妬深いんですよ。束縛したいって気持ちくらいあります」
言った後で恥ずかしくなって、私は顔を背けた。
佑都先輩は恥ずかしいセリフを恥ずかしがらずに言えてすごいかも。
「ふっ、可愛い。ふゆちゃんになら、いくらでも束縛されたいよ」
恥ずかしがってる私に優しく笑って、恥ずかしいセリフを普通に吐いてきた。
「あ、そうだ。ふゆちゃん、贈り物としてネックレスを贈る意味知ってる?」
「ネックレスにもあるんですか?」
「うん、あるよ」
ネックレスにもあるんだ……
そういえば、他のにもあるって言ってたっけ……?
「ネックレスにはあなたを独り占めしたいって意味があるんだよ。ふゆちゃんがそう思ってるのは知らなかったけど、僕も一緒だから。僕も嫉妬深いし、ふゆちゃんを独り占めしたいよ」