チャラい彼は、意外と一途

親友の恋路



冬休みが終わって、今日からまた学校が再開。


課題をちゃんと鞄に入れて、行く準備をした。


制服に着替えて、佑都先輩からもらったネックレスをこっそりつける。


せっかくもらったから、つけたい。


でも、見つかったら没収されるからこっそりね。


行く時はもう1個のプレゼント、薔薇の香りのリップをつけた。


よし、行こう……


「行ってきます」


いつも通りそう言って家を出ると……


「おはよう、ふゆちゃん」


にこっと笑った佑都先輩がいた。


「ゆ、佑都先輩。あ、おはようございます」


何で私の家にと不思議に思いながらも、挨拶を返した。


「不思議そうな顔してるね」


「あ、はい。あの、何で私の家の前に?」


「一緒に登校しようと思ってて待ってたんだよ。一緒に行こう?」


わざわざ待っててくれたんだ……


嬉しい。


「そうしましょう。私も一緒に登校したいです」


「決まりだね。よし、行こうか」


佑都先輩と並んで歩く。


いつもの通学路なのに、佑都先輩と一緒に登校するだけで楽しい。


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