チャラい彼は、意外と一途
「僕じゃ釣り合わないと思ってたからね。前までは普通に酷かったしらふゆちゃんの恋人が本当に僕でいいのかなっていつも悩んでるよ。僕が今までいい加減な性格だったことは分かってるし」
知らなかった。
そんな風に思ってたんだ……
「そんなことないですよ。確かに前はそうだったのかもしれませんけど、今は違うとはっきり言えますから。佑都先輩が私を大事にしてくれてるのは分かります。一途に想ってくれてる。それが私は嬉しいんです。私も同じくらい佑都先輩のことが好きで一途に想ってますよ」
突然そんなこと言うから、私もつい何も考えず言っちゃったけど……よくよく考えてみたら、結構恥ずかしいセリフを言った。
恥ずかしさで顔を覆うと、
「あはは。ふゆちゃんにそんなこと言ってもらえるなんてね。すごく嬉しいけど、僕と一緒なら、ふゆちゃん僕のこと好きすぎだよ?」
「そうですよ。好きですよ」
恥ずかしさもあったけど、たまには私も素直になりたいから。
言い切ると、珍しく佑都先輩の顔が赤くなった。
照れてるんだ……
「照れてるんですか?」
「……いい性格になったね。今こっち見ないで」
顔を隠してるけど、私からは普通に見える。
……可愛い。
珍しい姿に嬉しくなりながら、いつもの余裕顔に戻るまで見つめた。
その間に学校にもう着いてしまった。