チャラい彼は、意外と一途
それに、dolceは女の子からとても人気で、高価な物だから。
「それ、多分特注品でしょ?絶対高価ね」
「うん、きっとそうだと思うよ。でも、値段は内緒って教えてくれなかった」
「でしょうね。それにしても、とっても可愛い!センスいいわね、佐野先輩」
「うん、だよね」
そこに関しては本当にそう思う。
もらった時もそう思ったし。
「でも、ふゆもこっそりつけてるのね。いい彼女だわ」
「そんなことないよ。ただ、佑都先輩からもらった物だから、つけたいなと思ってつけてるだけだし」
「ううん、やっぱりいい彼女よ!」
そうなのかな……?
よく分からないけど、紗奈ちゃんの調子がいつも通りに戻ったみたいでよかった。
それからは、安心して授業を受けた。
でも、先生に悪いと思いながらも考えてしまう。
凍堂先輩、早く告白しないかな……
いつかって言ってたけど、いつするんだろう……?
早く告白してくれたら、紗奈ちゃんが不安に思うこともないのに……
2人が早く付き合ってほしいな……
紗奈ちゃんと凍堂先輩のことで頭がいっぱいだった。