チャラい彼は、意外と一途
やっぱり嬉しかったから。
佑都先輩がそう提案してくれて。
気になるっていうのもあるけど、いつも助けてくれた紗奈ちゃんに恩返しができるから。
いつも悩みを聞いてくれた。
励ましてくれた。
そんな紗奈ちゃんの力になりたい。
そう思うんだ。
「あ、佑都。それに、ふゆちゃんも」
その声に振り返ると、そこには凍堂先輩が。
……すごい偶然。
「何話してるの?」
「律と紗奈ちゃんのことだよ」
「俺と紗奈ちゃん?」
「そう。律、紗奈ちゃんにいつ告白するつもり?」
ゆ、佑都先輩、直球で聞いた……
でも、気になってはいたことだから。
じっと凍堂先輩の答えを待った。
「いずれするよ」
「そんなこと言ってたら、いつまで経ってもできないんじゃない?」
結構ズバッと言う佑都先輩。
「……そうかもしれないけど」
それに応えたらしく、少し顔が引きつっている。
「ってことで、僕達が律に協力してあげるよ」
「協力?」