チャラい彼は、意外と一途
そして、本当に仲の良い家族。
この会話を聞いてると、本当に伝わってくる。
「あ、お母さん。あそこの部屋使ってもいい?私の部屋じゃ寝れないから」
「えぇ、いいわよ」
あそこの部屋ってどこだろう……?
何回か来たことあるけど、検討もつかない。
紗奈ちゃんについてきてと言われて、ついていく。
2階に上がって、なんかスイッチみたいな物を押した。
すると、さっきまではただの壁だったのに、扉が出てきた。
「うわぁ、すごい。こんなところがあったなんて知らなかった」
「なんか、忍者屋敷みたいだね」
それは言えてる。
なんか、隠れ家みたいなのでありそう……
「普段は使ってないから。でも、掃除は一応してあるから、綺麗なはず。布団をまず敷くわよ」
皆で協力して布団を敷き終わると、
「お風呂もうできてるし、入りましょ。私は後でいいから、ふゆか萌が先入って」
「だったら、ふゆちゃんが先入って。私と紗奈はその間に話してる仲良くなってるから」
「あ、えっと。分かった」
ということで、私は先に入らせてもらうことになった。
紗奈ちゃんに服を貸してもらって、浴室に入った。