チャラい彼は、意外と一途


萌ちゃんはワクワクしているような表情で。


私も知りたかったから、紗奈ちゃんに注目した。


「え、えっと。確か『俺は紗奈ちゃんのことが好きだよ。世界で1番。実は言うと、一目惚れだったんだ。入学式で見かけてから、ずっと好きだった。紗奈ちゃんのこと必ず大切にするから。紗奈ちゃんが俺と同じ気持ちだったら、付き合ってください』って。その時に一緒に薔薇も渡されたの」


うわー、紗奈ちゃんへの想いがすごく伝わってくる。


いい告白~


しかも、一目惚れだったんだね。


紗奈ちゃんのことを好きになった経緯が知れた。


「いいね、そういう告白。凍堂先輩、紗奈のことが本当に好きなんだね」


「あれ、萌ちゃん凍堂先輩のこと知ってるの?」


「もちろん。結構有名だよ?佑都と比べたら落ちるけど」


そうなんだ……


私ってそういう話疎いからな……


まぁ、疎い私でも佑都先輩のことは知ってたけど。


それだけ私の彼氏は有名ってことだよね。


「じゃあ、最後に私だね。私、佑都に振られてから、もう当分恋はしないって決めてたんだけど、最近いいなって思う人ができました!」


「えっ、そうなの!?誰?」


「私も気になるわ」


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