チャラい彼は、意外と一途


知らなかった、そんな人ができてたなんて……


誰なんだろう……?


「陸上部の石田君だよ。1回告白されて断ったんだけど、友達からって言われて友達から始めたの。でも、だんだんいいなと思い始めて、次は私から告白しようかなと思ってるんだ」


素敵だな……


石田君が誰かは分からないけど、萌ちゃんが幸せになってほしいと思う。


それから話は続いていたけど、徐々に口数が減ってきた。


多分眠くなってきたんだと思う。


かくいう私も。


微睡みの中、静かな寝息が聞こえてきた。











朝起きて、2人で学校へ。


やっぱり目立ってたけど、とりあえず気にせず。


「バイバイ、2人共!」


「うん、バイバイ」


「また後で」


教室が違うから、萌ちゃんとは別れた。


「あ、ふゆちゃん!」


「紗奈!」


「佑都先輩」


「律先輩」


ちょうど教室に入ろうとしたら、2人の先輩に呼び止められた。


どうしたんだろう……?


「昨日何があったの?一緒に帰れなかったし、行きしも登校できなかったから」





< 292 / 300 >

この作品をシェア

pagetop