チャラい彼は、意外と一途


萌というのは、湊君の彼女さん。


中村萌さんっていうの。


とっても可愛くて、男の子からも人気なんだ。


明るくて、性格もいい。


だから、女の子からも人気。


そんな湊君と中村さんはお似合いだから。


……きっと、皆も敵わないと思ったんだろうな。


だから、減ったんだ。


「ふゆだって、告白されてるだろ?」


「私は湊君ほど告白されてないよ。私が何で告白されるのかは分からないけど」


私って何故か知らないけど、たまに告白されるんだ。


何でだろう?っていつも不思議に思ってる。


「それはふゆが可愛いからだと思うけどな」


「可愛いなんて、冗談が過ぎるよ」


こういう言葉にはすぐドキッとする。


本当に嫌だ。


「冗談じゃないけど」


「そういうのは、彼女さんだけに言わないとダメだよ」


私に言っちゃダメ。


だって、期待しそうになるから。


ありえないのに、無駄な期待はしたくない。


「はいはい、分かりましたよ」


「分かったなら、いいよ」


なんてやりとりをしていたら、学校に着いた。


「あ、湊ー!」


「萌」


< 3 / 300 >

この作品をシェア

pagetop