チャラい彼は、意外と一途


佐野先輩と凍堂先輩の応援だった。


明らかに女の子が多いから、そうだと思ったけど。


その中でも、3年生が1番多い。


やっぱり、佐野先輩と凍堂先輩って本当にモテるんだな……


「すごっ。佐野先輩はさすがって感じね。学年1のモテ男はやっぱりモテるわ。律先輩もすごくモテてるし」


なんか嫌つて言ってる紗奈ちゃん。


でも、私もその気持ちが分かる。


それは嫌だよね。


私だって、湊君がモテてるのを見るの嫌だったもん。


今となってはもう慣れたけど。


それにしても……佐野先輩がモテるのは知ってたけど、まさか学校1のモテ男だったなんて。


びっくり。


「キャー!」

 
佐野先輩や凍堂先輩のスパイクが決まるたびに上がる歓声。


いや、歓声よりも悲鳴に近いかな……


いずれにしろ、大声量。


耳がキーンもしてしまう。


よくあんな高い声が出せるよね。


私には絶対無理。


「あ、佐野先輩のサーブだ」


その声に見てみると、確かに佐野先輩のサーブ。

 
その時の集中している顔。


こういう時は、普段のふざけた感じじゃなくて真剣な顔になるよね。


< 74 / 300 >

この作品をシェア

pagetop