いつの間にか、君に恋していたんだ。
甘くなった態度
〔伊鳥side〕
なんか、いい夢を見れた気がする。
朝起きると、何故か輝楽さんがいた。
えっ、どうして……
昨日の記憶を何とか思い出そうとする。
確か昨日なんか怠くて、輝楽さん達のマンションで倒れてしまったんだよね。
それから……うーん、そこからは全然記憶にない。
輝楽さんを起こさないように身体を起こそうとしたら……
「ん……伊鳥ちゃん、起きた?おはよう」
「えっ、あ、おはようございます。すみません、起こしちゃいましたか?」
「別にいいよ」
目をこすっていて眠そう。
朝弱いのかな……?
意外な弱点を見つけて、可愛いなと思ってクスッと笑う。
「あの、どうして輝楽さんが……」
「倒れたところまでは覚えてる?」
「はい、覚えてます。そこからは全然覚えてなくて」
どうやってここに帰ってきたんだろう……?
少し輝楽さんを見て、ある考えに至った。
まさか……
「俺がおぶって連れて帰ったんだよ。そのまま看病してるうちに俺も寝ちゃってたみたいだな」
ごめんと謝られて、首を振る。
「いえ、むしろありがとうございます」
予想が当たってちょっと恥ずかしくなったけど、お礼は言った。