いつの間にか、君に恋していたんだ。
「お邪魔します」
そう言ってから、入らせてもらった。
「ふふっ、相変わらず礼儀正しいのね。どうぞ遠慮なく上がってくれていいのよ?ここは、あなたの第2の家なんだから」
変わらない優しい言葉。
その言葉にホッとした。
「ありがとうございます」
「うんうん。それにしても、伊鳥ちゃん綺麗になったわね~」
綺麗になった……?
ううん、これはただのお世辞だよね。
それか、贔屓目で見てるか。
「そうですか?」
「えぇ。昔は可愛いって感じだったけど、今は可愛さに加えて綺麗さがプラスされた感じよ。さぞかし、学校でモテるでしょう?」
私にそんなことを言われても……
戸惑ってしまった。
大げさだし、そもそもモテてるわけないのに……
「モテてないですよ」
「えっ、それは嘘よ。私でも思うもの。男の子だったら、絶対思ってるわ」
本当なのに……
やっぱり、贔屓目で見られてるよね。
お礼言うだけにしとけばよかったかも……
「まぁ、無自覚な伊鳥ちゃんに言っても無駄ね。今お茶準備するから、適当なとこに座ってて?」
「あ、はい」
私の家より明らかに高そうなソファーに遠慮がちに座った。
……ほんと、小夜さんの家って大きい。
初めて見た時も思ったけど……