いつの間にか、君に恋していたんだ。
 

えっ、バイト……?


小夜さんの店で?


予想外の言葉に驚いてしまう。


そんなことでいいのかな……?


「いい?」


「はい、もちろんです。やります」


「ありがとう~うち、最近スタッフ少なくて困ってたの。伊鳥ちゃんが来てくれた方が売り上げ上がるだろうし、一石二鳥ね。もちろん、給料は払うわ」


「えっ、給料はいいですよ」


「いいから。そうしないと、悪いもの。それに、私の店でブラック企業を出すことになっちゃうわ」


悪戯っぽく言われて、何も言えなくなった。


戸惑いながらも、頷く。


「分かりました。本当にありがとうございます」
  

「お礼なんていいわ。じゃあ、今からお店に行きましょう!」

 
「えっ、今からですか?」


「そうよ、今から!」


急にテンションが高くなった気がする……    


そのまま、私と小夜さんは小夜さんのお店に向かった。


「あの、小夜さんのお店ってなんて名前ですか?」


「んー、それは秘密よ~着いてからのお楽しみね」


すごく楽しそうで、私は訳が分からず首を傾げた。


「着いたわ」


「えっ、ここって……」   


着いた場所は、夜の星って書かれた看板のあるお店だった。
 

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