いつの間にか、君に恋していたんだ。


なんか、私じゃ服に負けちゃいそうだけど……


それに、スタイルいい人じゃないと似合わない気がするから。


私、全然スタイルよくないからなぁ……


下に目を移して、ため息をついた。


悩みながらも、渡された服に着替えてみると……うん、やっぱり似合わない。


レースがあしらわれてる清潔感のある白い服に、短い紺色のスカート。


私の持っている服よりも露出度が高くて。


胸が少し強調されてるし、スカートも本当に短くて……太い足が全開になる。


こんなの人に見られると思ったら、恥ずかしすぎる。


服に負けてるし、子供っぽい私には似合わない。


「伊鳥ちゃん、着替えた?入るわよ」


ガチャッと音がした後、小夜さんと輝楽さんが入ってきた。


……視線を感じる。


「あ、えっと……」


じっと見られてる、そう思ったら恥ずかしくて俯いてしまう。


似合わないって分かってるからこそ。


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