いつの間にか、君に恋していたんだ。
「あ、はい」
何でそう言ったのか分からない。
よっぽど酷い姿をしているのか。
私が信用ないからか……それとも、仕事できなさそうに見せるとか?
それでも、頷くしかなかった。
「なら、そうして。じゃあ、さっそくオーダーが来たから行ってみて。ここは手書きで伝票を書くから、伝票はもちろんペンを持っていくのを忘れないように。終わったら、書いた伝票を厨房に渡して。じゃあ、俺も行かなけゃいけないけど、自分でできる?」
「はい、多分大丈夫ですよ。教えてくださりありがとうございます」
輝楽さんがいないとなると不安だけど……行くしかない。
輝楽さんに言われた伝票とペンを持って、そのテーブルに向かった。
そこには、大人っぽい綺麗なお姉さんが2人。
「あー、輝楽君じゃないんだー」
「ちょっとがっかり」
私が来てがっかりしている様子。
やっぱり、1番モテてるのって輝楽さんみたい。
すごいな、輝楽さん……
「えっと、私ですみません。ご注文を伺わせてもらいますね」
なんだか申し訳なくて、それが声に出ていたと思う。
「あ、ううん。店員さんは気にしないで。えっと、私はスパゲッティと季節の盛り合わせジャンボパフェをお願い」
「あんた、そんなに食べるの?」
「いいじゃん。で、八重は?」
「私はドリアで」