いつの間にか、君に恋していたんだ。


「はぁ。やっぱり、先輩達でも油断できないな」


輝楽さんはボソッと何かを呟いて……


「何ですか?」


「何でもない。俺達も仕事に戻ろう」


聞いたけど、誤魔化されてしまった。


でも、もう料理はできていて……確かに仕事に戻らないといけなかった。


それをさっきのお姉さん達のところに持っていこうとしたけど、ハッと思い出す。


そういえば、あのお姉さん達は輝楽さんがよかったって言ってたよね……?


だったら、輝楽さんに持っていってもらった方がいいのかな……?


でも、輝楽さんは女嫌いだから嫌な気持ちになるかもしれない。


どうすればいいのか悩んでる私に、輝楽さんは声をかけてくれた。


「どうかした?」


「あ、いえ。何でもないです。お料理、運びますね」


結局、それはやめて自分で運ぶことにした。 


ても、それはきっと輝楽さんのためだけじゃなかった。


だったら何だろうって思ってしまうけど……


「お待たせしました。ごゆっきゅりどうぞ」


さっそく、さっきのお姉さん達に料理を運んでマニュアル通りに言おうと思ったけど……


今度は噛んじゃった……


言ったセリフを思い返して恥ずかしくなってくる。


ダメだな、私……


「ふふふ、可愛い!」


「店員があなたでよかった」


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