いつの間にか、君に恋していたんだ。
「はぁ、そういうこと。太陽が連れてきた子だし、まぁ信用するよ。でも、母さんが帰ってきたらすぐやめてもらうから」
太陽は女をマンションに連れてこない。
多分、俺に気を遣ってるんだ。
だったら、俺も少しは我慢しよう。
リビングを出て、俺の部屋に行く。
すぐベッドに寝っ転がって、ため息をついた。
はぁ……まさか、こんなことになるとは。
さっきの女を思い出す。
表向きでは騒いでないしいい子そうだったけど、裏ではどう思ってるか分からない。
太陽が珍しく連れてきた女だし、信じたいけど……
やっぱり、信じられない自分がいる。
女なんて、結局皆同じだし。
「輝楽兄、入ってもいい?」
「あぁ」
律儀な太陽はわざわざノックして入ってきた。
「何?」
「輝楽兄は、伊鳥のこと信用できない?」
「まぁ、そうだけど」
わざわざそれを聞きに来たのか。
「さっきも言ったけど、伊鳥は輝楽兄が思ってる子じゃない。それは、俺が保障する!俺達のことを色眼鏡で見てない。伊鳥には輝楽兄が女嫌いだってことを伝えたよ」
「そう」
「で、輝楽兄の女嫌いを克服させるための手伝いをしてもらうことになったから」
「は?何勝手に……」
「それより、ご飯できたみたいだから、早く来て!」