いつの間にか、君に恋していたんだ。
嘘
夏休みが今日で終わる。
それに、あの日からもうそろそろ5ヶ月経つ。
なんか、あっという間だったな……
今までのことを振り返ってみた。
太陽君と仲良くなって。
家事をするよう頼まれて。
そこには輝楽さんがいて、最初は怖そうな人だなって思った。
でも、そんなことはないって知って、少しずつ仲良くなれた、と思う。
この楽しい生活が終わっちゃうんだ……
太陽君は学校で会えるし、輝楽さんともバイトで会える。
でも、少し寂しい。
そんな思いを抱きながら、私は太陽君と輝楽さんがいるマンションまで急いだ。
着いて中に入ると、2人は私を迎えてくれて。
「なぁ、伊鳥!せっかくだし、今日は外で食べない?」
「外で?」
「いつも作ってもらってるし、たまにはと思って太陽と話してたんだよ。どう?」
最近は小夜さんに作ってもらってるから、別に大丈夫だけど……
でも、確かにたまにはいいかも。
外で食べるなんて久しぶりだから。
「はい、そうしたいです」
「なら行こう!」
ふふっ。
でも、こういうやりとりももうできなくなるんだな……
そう思うと、やっぱり寂しかった。
「着いた!」
歩いたのは、数分。
着いた場所はラーメン屋さんだった。
「ラーメンですか」
「伊鳥ちゃんってあんまラーメン食べたことがなそうだなと思ってさ。それに近いし。だから、ここにしたんだ」