いつの間にか、君に恋していたんだ。
「もう夏休み終わっちゃったなー」
「早いよね」
「俺はまだけど」
そういえば、大学は休みが長いんだよね。
「いいよな、輝楽兄は」
「そこまで変わらないけど。それに、その分次の勉強を進めなくちゃいけないし、だんだん忙しくもなってくるし」
「大学って大変そうですよね」
レポートとか課題もあるだろうし、きっと大変。
「そういえば、伊鳥は課題終わった?」
「もちろん、終わってるよ。太陽君も終わった?」
「俺も終わってる!輝楽兄のスパルタのおかげで!」
スパルタ……?
どういうことだろう……?
「太陽がずっと課題を溜めてやってなかったんだよ。それも、8月の中盤で」
ため息を吐きながら、輝楽さんはそう言った。
あはは、なるほど……
「いや、だって全然やる気しなくてさ。まぁ、輝楽兄がずっとノルマ達成するまで見張っててくれたおかげでなんとか間に合ったけど!」
太陽君は笑ってるけど……
それ結構危なかったよね。
「課題はなるべく早く終わらせた方がいいよ」
「伊鳥、輝楽兄と同じこと言ってるな」
苦笑いしながらそう言われた。
私はそういうのは早く終わらせたいと思うタイプだから、輝楽さんもそうなのかもしれない。
太陽君は違うんだろうね。