いつの間にか、君に恋していたんだ。


マンションを出て、考えるのは輝楽さんと紫織さんのこと。


輝楽さんと紫織さんが恋人同士。


お似合いだった2人を思い浮かべた。


大人っぽい紫織さん。


子供みたいな私なんかとは違っていて……


本当に輝楽さんとお似合いだと思う。


そう思ったら、やっぱり苦しくてたまらなくて……


もうこれは認めるしかないよね。


昨日より強くなった感情に苦笑いを浮かべた。


そう上手くはいかないな……


私は輝楽さんのことが好き。


やっとはっきり認めれた。


絶対に好きになってはいけないと思ってたのに……


輝楽さんは女嫌いで、しかも恋人がいる。


そんな人を好きになるなんて……


無謀過ぎて、苦笑しか浮かばない。


失恋は確定なんだから、少しずつ諦めていかないと……










今日で5ヶ月が経つ。


自覚してから、より輝楽さんへの想いが強くなっていったように気がした。


ダメだね、私……


はぁとため息を吐いてしまう。


由香ちゃんにだけはとりあえず私の想いを話したけど……


「告白ちゃんとしなさいよ!」


って言われてしまった。


できるわけないのに……  


太陽君と一緒にマンションへ行くと、輝楽さんはいなくて。


それだけで寂しいと感じてしまう。


私、重症かも。


「輝楽さん、いないんだね」



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