いつの間にか、君に恋していたんだ。
「あ、伊鳥!」
今日は1人で帰ろうと校門を出ようとしたら、太陽君に呼び止められた。
「太陽君」
「伊鳥、本当に髪切ったんだな!似合ってる!」
「ありがとう」
告白はされたけど、気まずくなることはない。
太陽君のおかげだね。
「なぁ、伊鳥。今から俺達のマンションに来てくれない?」
「えっ、それはいいけど……」
「よし、なら行くぞ!」
もう終わったのに、どうして誘われるんだろうって思ったけど、とりあえずついていく。
「なぁ、伊鳥」
「何?太陽君」
「最近元気なかったのって、輝楽兄と紫織が恋人同士だと思ってるからだろ?」
言い当てられてびっくりした。
でも、思ってるじゃない。
だって、本人に直接聞いたから。
「性格悪いもんだよ、紫織も」
「えっ、どうして?」
「とりあえず、それ違うから。輝楽兄に聞いてみた方が早いだろ」
それって、どういうことなんだろう……?
よく分からなかったけど、マンションに着いて上がる。
「お邪魔します」
中に入ると、輝楽さんと紫織さんがいた。
「伊鳥、ちゃん……」
「髪切ったんだね」
2人は驚いたような顔をしていて。
学校の人達と同じ反応だった。