いつの間にか、君に恋していたんだ。
少しよろけてしまったけど、私も抱きしめ返した。
「ねぇ、校門まで一緒に行こう!」
「うん」
咲と並んで一緒に校門まで歩く。
なんか、昔に戻ったみたい。
「あ、伊鳥!」
「伊鳥ちゃん」
校門に着くと、太陽君と輝楽さんが立っていた。
「太陽君、輝楽さん……」
びっくりしながらも、嬉しく思う。
心配してくれたのかな?
「じゃあ、伊鳥バイバイ!私達はこれから親友だよね!」
「うん、そうだよ!バイバイ!」
咲の明るい笑顔に絆されて、私も笑顔で手を振って挨拶した。
「よかったな、伊鳥!」
「上手くいったようだね」
太陽君も輝楽さんも笑顔で労ってくれた。
「はい、ありがとうございます!」
咲と親友に戻ることができたのは、2人のおかげ。
「伊鳥ちゃん、今日俺達のとこに来なくていいから。今度は家の問題と向き合ってきなよ」
「そうそう!それを言いに来たんだ!」
わざわざそれを言いに来てくれたんだ……
確かにそうだよね。
「すみません。そうします」
「伊鳥、頑張れ!」
「大丈夫。きっと上手くいくよ」
「はい!」
2人は本当に優しい。
家のこともそろそろケリをつけなきゃ……