いつの間にか、君に恋していたんだ。
うわ、恥ずかしい。
でも、それだけ楽しみにしてるってことだよね。
「うん、そうなんだ。明日だけどね」
「ふーん、どっか行くの?」
「ううん、家デートだよ」
こうして普通に会話できてるけど、前の私達なら信じられない。
時々、他の人もそんな顔して私達を見てる。
「へぇ、家デートね」
「うん、輝楽さんと一緒にいられる時間だからすごく嬉しい」
まだ付き合い始めてから時間は経ってないけど、それでも前よりも輝楽さんのことを好きになっている気がする。
これからもっと好きになっていくんだろうな……
「はぁ……伊鳥からそんな言葉を聞くことになるなんて」
そんな私に何故か咲は嘆いていて。
私は首を傾げる。
「どうしたの?」
「……何でもない。ただ、本当に輝楽さんのことが好きなんだなって思って。寺本君の時はそんなこと言わなかったし」
「頼君のことは本当に好きだったかって言われても分からないんだよね。告白された時も好きとか、そういう理由でOKしたわけじゃない。その点では、輝楽さんのことは本当に好きで付き合ってるから」
言ってて、少しだけ恥ずかしくなってきた。
私、輝楽さんのこと好きすぎだよね……
「学校ではバレてないわけだけど、特に男が知ったら大騒ぎになるね」