いつの間にか、君に恋していたんだ。


「そ、そんなわけっ……!す、好きに決まってるでしょ!」


「はー、やっぱヤバいなー。俺も由香のことが大好きだ!」


さっきとは打って変わって嬉しそうな顔。


やっぱり、分かって言ってるよね……


「嵌めたわね!」


「何のことだよ?」


「誤魔化すんじゃないわよ!」


また言い合いっぽくなってきた。


でも、多分これが由香ちゃん達の普通なんだろうな……


もうそろそろ行った方がいいよね。


この2人の邪魔をしたくないし。


「じゃあ、私もう行くね。由香ちゃん、デート楽しんで。肇さんも楽しんでください」


「あっ、伊鳥!」


「ありがとう、伊鳥ちゃん!思う存分楽しむ!」


「うるさいわね、肇!」


聞こえてきた声にクスリと笑った。


由香ちゃんと肇さんはお互いを想い合ってるって感じがするから、いいなって思う。


由香ちゃん達には負けてるだろうけど、私達の関係もいいものになってきてるよね……?


輝楽さんはこれでもかってくらい愛情表現をしてくれるし、私も最初とは比べ物にならないくらい輝楽さんのことが好き。


でも、やっぱりまだ遠慮はあるけど……


もっと進展して、由香ちゃん達みたいな関係になりたいな……


お似合いの2人を思い浮かべてそう思った。


考えているうちに、いつの間にか大学に着いていて。


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