いつの間にか、君に恋していたんだ。


2人はきっとできるんだろうけど……私には無理だよ。


やったことないのに、できる自信がない。


「それよりやってみようよ、伊鳥。できたら、嬉しいだろうし」


「そうよ、伊鳥。私達が教えてあげるから」


とても心強いけど、本当に大丈夫なのかな……?


少し不安に思ってしまう私だけど、由香ちゃんと咲はやる気満々で、反対だなんて言えなかった。


「輝楽さんって甘いもの好き?」


「ううん、苦手だよ」


材料を揃えるために、私達は買い物へ。


1番重要なのにチョコだから、まずは板チョコを。


そこで聞かれたのが輝楽さんの好み。


ちゃんと聞いてるから、大丈夫だよ。


「ってことはビターで作ることになるわね」


「そうなるね」


「でも、濃厚で上品な味わいになりそう!」 


咲は目を輝かせてる。


それに苦笑いをしながら、1番チョコ作りに気合いが入ってるのは咲だなって思った。


お菓子作り、中学の時から好きだったもんね……


「喜んでもらわないとね!」


「気合い入ってるわね」


「うん、そうだね」


いろいろ不安だったけど、この3人でのチョコ作りが楽しみになってきた。


「チョコはビター。他に足りないものは何だっけ?」


「えっと、バターとココアパウダーと粉砂糖だよ」


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