いつの間にか、君に恋していたんだ。


「そうなんですね。でも、輝楽さんはかっこいいですから、女の人はほっとかないんだと思いますよ。言われるのは嫌でしょうけど、私も輝楽さんほど顔が整ってる人はなかなか見かけませんから。まぁ、猫なで声は出ませんけどね。どうやったら出せるんだろうっていつも不思議に思ってます」


言い切った後、輝楽さんの顔を窺うように見る。


気分悪くならなかったかな……?


「ほんとすごいな。全然不快にならない。そういうところがきっと太陽は……いや、これ以上は俺が言うべきじゃないな」


「……?」


「気にしないでくれ」


気にするにって言われたけど、気になる。


どういう意味なんだろう……?


「気づく奴は気づくと思うけど、君って鈍いね」


えっ……それ、由香ちゃんに散々言われてる言葉。


輝楽さんにも言われるなんて……


「着いた。さぁ、入ろうか」


悶々と考えていたら着いていて、スーパーの中に入った。


「人多いね」


「そういえば、今日火曜日でしたね」


火曜日は全品セールで安くなるんだ。


それに、時間帯かちょうど多い時間帯だから余計に多い。


「さっさと買うか。何買うの?」


「えっと、まず何作るか決めないといけないので。輝楽さん、何がいいですか?」


「それ聞いたら俺の好きなものになるけど?」


「全然いいですよ」



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