いつの間にか、君に恋していたんだ。


「よかった。ありがとう、咲」


「私はただ教えただけ!伊鳥が頑張ったんだよ!」


そう言ってるけど、咲の力が大きいよ。


説明は分かりやすいし、細かいところを指摘してくれたから。


「由香ちゃんもありがとう」


「それこそ、私はやってないわ。ほとんど冰室が教えたし」


「そんなことないよ。2人のおかげだから」


私でもだいぶ上達することができたと思うけど、やっぱり2人の方が上手。


私のはまだ少し形が歪んでるし、チョコレートソースが綺麗に出てこない。


少しやりすぎちゃったみたい。


それに比べて、2人のは綺麗な形でチョコレートソースがトロリと出てきて美味しそう。


「伊鳥、次は1人で作れる?」


「うん、多分」


まだ少し自信がないけど、全然作れないってわけじゃない。


多分だけど、できると思う。


「そう、ならよかった。じゃあ、食べよっか」


「うん」


皆座って、自分で作ったフォンダンショコラを食べてみた。


「あ、美味しい」


味は結構美味しくて、上手くできていた。


あとは、綺麗な形にすることと上手く焼くことだね。


「我ながら上出来!」


「上手くできたわ」


2人もそんなことを言ってる。


この3人でやれてよかったかも。


食べ終わった後、一緒に片付けて由香ちゃんと咲は帰った。


< 310 / 326 >

この作品をシェア

pagetop