いつの間にか、君に恋していたんだ。
「よかった。ありがとう、咲」
「私はただ教えただけ!伊鳥が頑張ったんだよ!」
そう言ってるけど、咲の力が大きいよ。
説明は分かりやすいし、細かいところを指摘してくれたから。
「由香ちゃんもありがとう」
「それこそ、私はやってないわ。ほとんど冰室が教えたし」
「そんなことないよ。2人のおかげだから」
私でもだいぶ上達することができたと思うけど、やっぱり2人の方が上手。
私のはまだ少し形が歪んでるし、チョコレートソースが綺麗に出てこない。
少しやりすぎちゃったみたい。
それに比べて、2人のは綺麗な形でチョコレートソースがトロリと出てきて美味しそう。
「伊鳥、次は1人で作れる?」
「うん、多分」
まだ少し自信がないけど、全然作れないってわけじゃない。
多分だけど、できると思う。
「そう、ならよかった。じゃあ、食べよっか」
「うん」
皆座って、自分で作ったフォンダンショコラを食べてみた。
「あ、美味しい」
味は結構美味しくて、上手くできていた。
あとは、綺麗な形にすることと上手く焼くことだね。
「我ながら上出来!」
「上手くできたわ」
2人もそんなことを言ってる。
この3人でやれてよかったかも。
食べ終わった後、一緒に片付けて由香ちゃんと咲は帰った。