いつの間にか、君に恋していたんだ。


「そっか」


そう思ったけど、それは言わない。


言っても、由香ちゃんは否定するだけだろうしね。


「伊鳥は輝楽先輩にフォンダンショコラ渡すんでしょ?」


「うん、そうだよ」


「いつ渡すの?」


「えっと、朝かな。一応、一緒に行くことになってるから」


だいたい朝は一緒に登校してる。


お互いの都合が悪かった時は、一緒に行ってないけど……


「あぁ、なるほどね」


私の答えに納得したように頷く由香ちゃん。


「それにしても、ほんとラブラブね」


「由香ちゃん達には負けるよ」


「はっ!?私達のどこがラブラブなのよ!?」


途端に焦ったような表情になった。


由香ちゃんって、本当に可愛い……


それを見てクスッと笑った後、考えた。


やっぱり、私達も由香ちゃん達みたいな関係になりたいなぁ……


まぁ、輝楽さんの甘々は相変わらずだし、恥ずかしいけど……付き合えてから、私はずっと幸せ。


「つ、着いたわよ。じゃあね、伊鳥」


「うん、バイバイ」


そこで私達は別れて、私は家の中に入った。


そして、最後に人数分のチョコを完成させた。





< 314 / 326 >

この作品をシェア

pagetop