いつの間にか、君に恋していたんだ。
「そっか」
そう思ったけど、それは言わない。
言っても、由香ちゃんは否定するだけだろうしね。
「伊鳥は輝楽先輩にフォンダンショコラ渡すんでしょ?」
「うん、そうだよ」
「いつ渡すの?」
「えっと、朝かな。一応、一緒に行くことになってるから」
だいたい朝は一緒に登校してる。
お互いの都合が悪かった時は、一緒に行ってないけど……
「あぁ、なるほどね」
私の答えに納得したように頷く由香ちゃん。
「それにしても、ほんとラブラブね」
「由香ちゃん達には負けるよ」
「はっ!?私達のどこがラブラブなのよ!?」
途端に焦ったような表情になった。
由香ちゃんって、本当に可愛い……
それを見てクスッと笑った後、考えた。
やっぱり、私達も由香ちゃん達みたいな関係になりたいなぁ……
まぁ、輝楽さんの甘々は相変わらずだし、恥ずかしいけど……付き合えてから、私はずっと幸せ。
「つ、着いたわよ。じゃあね、伊鳥」
「うん、バイバイ」
そこで私達は別れて、私は家の中に入った。
そして、最後に人数分のチョコを完成させた。