いつの間にか、君に恋していたんだ。


次の日の朝。


どうしよう……


今、悩んでるのは輝楽さんのチョコをいつ渡すかってこと。


今日は一緒に行くつもりだったのに、輝楽さんから一緒に行けないって連絡が来たから。


朝渡せないとなると、やっぱり学校終わってから渡すしかないよね。


でも、会えるとも限らないし……


ずっと悩んでいたけど、しょうがないから学校が終わってから渡すことに決めた。


もし会えなくても、太陽君に授けて輝楽さんに渡してもらおう。


そう決めて、私は学校へ行く準備をした。


ちゃんとチョコも持って。


「いってきます」


家を出て何分か経つと、学校に着いた。


「あ、おはよう、伊鳥!」


「おはよう、由香ちゃん」


下駄箱でばったりと由香ちゃんに会った。


ちょうどいいし、今渡そうかな……


「由香ちゃん、チョコのカップケーキを作ってきたんだ。よかったら、食べて」


「用意してくれたのね!嬉しいわ!ありがとう、伊鳥!」


「ううん、喜んでくれてよかった」


その声は大きくて皆注目してたけど、気にしないようにする。


だいぶ慣れてきたかも。


「可愛い!伊鳥、本当にありがとう!あ、そうだ。私も作ってきたのよ。はい!」


渡されたのは、ブラウニー。


美味しそう……





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