いつの間にか、君に恋していたんだ。


隠しきれてなかったみたい。


きーちゃんが心配そうな顔をして聞いてくる。


「うん、ちょっとね。でも、大丈夫だから」


無理矢理浮かべた笑顔。


きっとそれにきーちゃんは気づいていたと思うけど、気づかないふりをしてくれた。


「そっか。気にしないようにね。じゃあ、また明日会おうね!」


「うん、また明日!」


きーちゃんは優しい言葉をかけてくれて、反対方向へ。


私も太陽君の家へと向かった。


少し遅くなっちゃったけど、あっという間に太陽君の家に着いていた。


階段で上がって、太陽君達がいる8階につく。


ドアホンを鳴らすと、はーいという声と共にドアが開いた。


「あ、伊鳥!」


開けてくれたのは、太陽君。


にこにこ笑って出迎えてくれた。


「おはよう」


「おはよう!さぁ、中に入って!」


お邪魔しますと言って、中に入ると輝楽さんがいた。


軽く頭を下げると、少しだけ笑いかけてくれた。


輝楽さんは少しずつ私に慣れてきてくれてると思う。


最初は嫌そうな顔をされたし。


まぁ、完全に慣れたとはいえないと思うけど……


「あれ?輝楽兄が笑ってる!?伊鳥、何したの!?」


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