いつの間にか、君に恋していたんだ。


2人は優しく笑ってくれた。


太陽君はともかく、輝楽さんまでそんな顔するなんて意外だった。


もっと面倒くさそうにすると思ってたから。


「じゃあね、太陽君、輝楽さん。また明日」 


「伊鳥、じゃあな!」


「また明日」


家に入ると、玄関に奈々美さんが立っていた。


な、何だろう……


なんか、怒ってるような……


「あの、どうしたんですか?」


「どうしたもないわよ!神崎太陽はいいけど、何で輝楽さんと一緒なわけ!?」


何で知ってるんだろう……?


そう思ったけど、すぐに思い返す。


もしかして、窓から見てたのかな……?


窓からだったら、外の様子なんて丸見えだろうし……


それはそれで監視されてるみたいで嫌だったけど、そんなことは言わない。


でも、奈々美さんの想いはなんとなく分かった。


「送ってくれたんです。太陽君と一緒に」


「あんたを?はっ、冗談はよして」


冗談じゃないんだけどな……


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