無糖紅茶とバタークッキー


12月25日。

今年もあと少しでクリスマスが終わろうとしている。

シン…ッと静まった部屋で鼻をすすりながら無糖の檸檬ティーを、こくり、またこくりと喉へ流してゆく。

彼は寝室でスースーと規則正しい寝息とともに夢の中だ。

瞼(まぶた)に熱を感じて手鏡を持ち、鏡と顔を合わせる。

瞼が明らかに腫れている。目も酷く充血して真っ赤だ。



ーーーわたしは今日もまた、この幸せな毎日に絶望し泣いていた。

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