無糖紅茶とバタークッキー
そのタルトは2人で食べるのに丁度いい大きさで、見るからにサクサクなタルト生地に滑らかなカスタードクリーム。その上には溢れんばかりの大粒のいちごがこれでもかとたっぷり乗っていて、見ただけで上等なケーキ屋さんのものだとわかる。
「凄いねっ」
ってニコニコの彼。つられてニコニコになるわたし。
食事の前に、「Merry Christmas!」とウーロン茶で乾杯して楽しくお喋りしながら食事を済ませて、いざ!ケーキ!
4分の1ずつ食べる筈があまりに美味しくて
次の日の分まで食べてしまったわたし。
それでも物足りなさそうにしているのを彼は察知してくれて、
「俺の分も一緒に食べようか」
と、言ってお皿に残りのケーキをサッと乗せてくれた。…けど、
「…わたし、もうお腹いっぱい…」
申し訳なさそうに言うと彼は、
「じゃあいちごだけ食べて?俺は残りを食べるから」