DOLCE VITA  ~ コワモテな彼との甘い日々


肌を掠める固い指先の感触も、熱く柔らかな唇の刻印も、こちらを気遣うように重ねられた身体の重みも、すべてが癖になりそうなほど心地よかった。

もう一度触れられたら、まちがいなく堕ちる――。

醒めたはずの熱がぶり返しそうになり、昨夜の一部始終を思い出してしまう前に、鏡を離れて部屋を出た。



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