DOLCE VITA  ~ コワモテな彼との甘い日々


旅行とは、ちゃんと計画し、準備して楽しむものだと思っていた。

でも、こういう旅も案外悪くない。

そう思えるのは、旅の相棒が彼だからだろう。

何があっても、きっと何とかしてくれる。
そんな気がするから、安心して委ねられるのだ。

身も、心も。

それは、子どもの時、祖母に対して抱いていたような気持ちと似通っている。

でも、まったく同じではない。
彼と血の繋がりはなく、多くの時間を共有してきたわけでもないのだ。

それなのに、無条件に信じてしまう。

その理由は、

(たぶん、一つしかない)


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