看取り愛～あなたの子は大切に育てます～

検査を終え、昨日の医師に対面する。

｢無事に検査を終えました。結果は1週間後にもう一度来ていただけますか？ご家族がいらっしゃらないので、出来れば日高先生もご一緒に。日高先生には私からも連絡を入れますので、相談していただいて日高先生から改めて時間の連絡をもらえれば調整をしますから｣

｢わかりました。帰って日高先生に相談します｣

涼太朗は、自宅に帰る前に診療所に寄ることにした。


診療所に着いて、扉を開けると午前中の診察が終わった所だった。

｢涼ちゃんいらっしゃい｣と声を掛けてくれるのは、日高先生の妻の尚子だ。

｢尚子さん、お邪魔します｣

｢どうぞ。涼ちゃんがここに顔を出すの久しぶりね。ここには滅多に顔を出してくれないんだから｣

｢すみません。いつも来てもらってばかりですね。日高先生は、おられますか？｣

｢ええ。入ってちょうだい｣