看取り愛~あなたの子は大切に育てます~
あれから、何度か健からの着信はあるが、出てはいない。今更何の話があるのだろうか…
日勤の勤務を終え、関係者出入口から外に出た。夕日が差し込み思わず目を細める。早く帰って疲れた体を休めたい。帰ったら何か食べる物はあったかなぁと考えながら歩いていた。
その時、
「果歩」と呼ばれる。聞き慣れた声だ。
「…。健」
「果歩。話がしたいんだ」
「私は、話すことはありません」
「そんな事言わず!あの日は魔が差したんだ」
「そんなタイミングよく?私が行ったあの日だけって?信じられると思う?」
「…。俺は、まだ果歩の事が好きだ」
「あんな決定的な瞬間を見て、許せると思う?反対なら健は許せるの?」
「…。けど…」往生際が悪い。
日勤の勤務を終え、関係者出入口から外に出た。夕日が差し込み思わず目を細める。早く帰って疲れた体を休めたい。帰ったら何か食べる物はあったかなぁと考えながら歩いていた。
その時、
「果歩」と呼ばれる。聞き慣れた声だ。
「…。健」
「果歩。話がしたいんだ」
「私は、話すことはありません」
「そんな事言わず!あの日は魔が差したんだ」
「そんなタイミングよく?私が行ったあの日だけって?信じられると思う?」
「…。俺は、まだ果歩の事が好きだ」
「あんな決定的な瞬間を見て、許せると思う?反対なら健は許せるの?」
「…。けど…」往生際が悪い。