看取り愛~あなたの子は大切に育てます~
その時、関係者出入口から出てきた人物に声を掛けられる。

「花巻くんだね。こんな所でどうした?」

「院長先生?!」と驚く果歩。

健も風貌から偉い人だと悟り黙る。院長先生は、60歳手前のダンディーなおじさまだ。

「何か揉め事か?」

「いえ…。先日別れた元彼と話を…」

「そうか。邪魔したかな。ちょっと花巻くんに話があったんだが、まだ掛かるかな?」と院長先生は健に聞く。

「いえ…僕はこれで失礼します」とアッサリ去って行った。

「院長先生、助けていただいてありがとうございます」

「イヤイヤ。本当に花巻くんに話があったんだ。ただ、明日でも良かったんだが」と何か感じて助けてくれたようだ。



< 23 / 100 >

この作品をシェア

pagetop